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医院案内|川崎市幸区の小児科・皮膚科|ミューザ川崎こどもクリニック

夏季のスキンケアへの取り組み

日々の診療中に良くこんなご質問があります。

「夏は汗を良くかくので、保湿剤は塗らなくていいですか?」

「保湿剤を塗ると、あせもになりやすくなってしまいますか?」・・・など。

そこで今日は汗と保湿についてのお話です。

 

汗をかくことは皮膚表面での体温調節作用、細菌を減らす作用、そして保湿作用などの役割を果たし、皮膚の状態を良くするのに大きく貢献します。

ただし、これらの汗のメリットは汗をかいた直後に限定されます。

時間が経つと汗の成分が変化し、また持続的に皮膚が湿っていることにより細菌やカビが増え、痒みを感じたり、皮膚がふやけて剥がれやすくなることで皮膚のバリア機能を低下させてしまいます。

こういったことから、汗を放置することで「あせも」や「とびひ」などの原因にもつながります。

また、こどもの皮膚は大人に比べて、

①季節を問わず角層に含まれる水分量が少ない

②皮膚から蒸散する水分量(=乾燥のし易さ)が季節を問わず多い(額・頬は除く)

③皮脂量が季節を問わず低い(=皮膚のバリア機能が低下しやすい)

という特徴があります。

これらのことから、夏の皮膚トラブルの対策としては、汗をかいた後はなるべく早めに洗い流したり、拭いたりしてあげることが大切です。できれば汗で湿った洋服も着替えさせてあげましょう。ただ、何度も洗ったり、拭いたりすることで皮脂が奪われ、皮膚のバリア機能が低下しやすくなりますので、皮膚を清潔な状態に保った上でしっかり保湿することが大切です。保湿剤には汗の出口である汗腺をふさぐ作用はなく、あせもが起こりやすくなることもありませんのでご安心を。皮膚を良い状態に保っておくことで紫外線防御にもつながりますよ。

 

保湿剤の種類及び剤形には種類がありますが、ご本人の皮膚の状態に合う薬剤を選択し、お子さんにあったスキンケア方法を相談していきましょう。

小児科でもスキンケア相談は可能ですので、皮膚トラブルでお困りの際は、ぜひご相談下さい。感染リスクの少ないクリーンエリアでの受診をお勧めしていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

院長 河野 一樹
記事監修
院長 河野 一樹

慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。

日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会

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小児科顧問 三井 俊賢
小児科顧問 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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