MENU

obesity

こどもの肥満|川崎市幸区の小児科|ミューザ川崎こどもクリニック

こどもの肥満が増えています

こどもの肥満は1960年代から2000年頃まで増え続け、その頻度は約3倍に増加したといわれています。2006年以降は減少傾向となりましたが、現在、小学校6年生の男子では約10人に1人が、女子では約8人に1人が肥満児となっています。食生活および社会生活の欧米化がその原因と言われています。

肥満だと何が悪いの?

肥満児の大多数において、病気とは診断されず症状もありませんが・・・

こどもの2型糖尿病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病の多くは肥満児に発症しやすい

こどもの肥満は成人の肥満に移行しやすく、成人生活習慣病の発症にかかわっている

ということがわかっています。よって、生活習慣病の根源となっている肥満への対策は小児期から行われるべきなのです。

こどもの肥満の判定

こどもの体格を表す指数として、カウプ指数と肥満度があります。

カウプ指数=体重(g)÷身長(cm)÷身長(cm)×10

カウプ指数の判定

*月齢によって基準が変わります。

13未満やせ
13~15未満やせ気味
15~18未満正常
18~20未満肥満気味
20以上肥満

肥満度(%)={(実測体重-標準体重)÷ 標準体重}×100

肥満度の判定

幼児の場合
15%以上肥満
15%以上20%未満太り気味
20%以上30%未満やや太りすぎ
30%以上太りすぎ
6~17歳の場合
20%以上肥満
20%以上30%未満軽度肥満
30%以上50%未満中等度肥満
50%以上高度肥満

上記のような体格を示す指数のほかにも、体脂肪率や内臓脂肪も併せて行います。
また、成長曲線や肥満度判定曲線を付けてみることは、肥満になり始めた時期と環境の変化(保育所入所や就学、母親もしくは父親の職場復帰など)が関係していることがわかったり、治療の判定に有用です。

小児メタボリック症候群の診断基準

  • ウエスト周囲長 ≧ 80cm ※小学生ではウエスト周囲長 ≧ 75cm
  • 血清脂質 「中性脂肪 ≧ 120mg/dL」 または 「HDL-コレステロール›40mg/dL」
  • 血圧 「収縮期血圧 ≧ 125mmHg」 または 「拡張期血圧 ≧ 70mmHg」
  • 空腹時血糖 ≧ 100mg/dL

この基準を満たした場合、小児メタボリック症候群と診断されます。
このような状態ではこどものころから動脈硬化が進むことが明らかになっていますので、肥満以上に治療や管理が必要な状態です。

肥満のお子さまがいるご家族へ

治療の目標は、体重を減らすことではなく内臓脂肪を減少させて肥満に伴う病気の数や程度を減らすことです。こどもの肥満には生活習慣が強く影響していることが多いため、生活習慣を見直すことが重要です。医学的に根拠のある食事指導や生活リズム作り、運動療法を御提案させていただき、定期的に評価いたします。
すでに病気が発症している場合、より高次の医療機関と連携しながら治療を行います。

初診の場合、クリニックにご連絡いただき予約を取って受診していただくようお願いします。また、成長の記録が分かるもの(幼稚園や学校での記録)と母子手帳を必ずご持参ください。