blog
blog
コロナ禍で在宅時間が増えたことで、自宅での癒やしを求めてペットを飼うご家庭が増えているそうです。最近はペットを室内で飼うことが多く、赤ちゃんや低年齢のお子さんがペットと触れあう機会も増えています。今回はお子さんの動物アレルギーについてのお話です。
「うちの子は犬/ネコのアレルギーでしょうか?」という相談を受ける機会が増えたように感じます。「犬やネコを飼っている家に行くと鼻水・くしゃみが出る、目が痒くなる・充血する、咳が出る、ぜーぜーする」、「犬になめられて皮膚が真っ赤になった」という場合は、アレルギーの可能性が高いです。動物のフケ、毛、唾液などがアレルギーの原因(アレルゲン)になるため、お子さんが動物と直接ふれあわなくても(動物を別な部屋に一時的に隔離しても)、部屋に落ちている/浮遊しているアレルゲンによりアレルギー症状が起こります。
動物アレルギーの診断には血液検査を行います。小さいお子さんに採血をするのはかわいそうと感じる保護者の方もいらっしゃるかと思いますが、当院では指先に細い針をちくっとして少量の血液でアレルギーの有無を調べられる負担の少ない検査も行っています。当日20分ほどで結果が出る簡易検査(イムノキャップ)もありますので、動物アレルギーが心配な方は御相談下さい。
動物アレルギーがあると診断された場合は、その動物との接触をできるだけ避けることが基本です。動物を飼っている家にどうしても行く必要がある場合は(実家に犬やネコがいて・・・という御相談が多いです)、事前に動物を別な部屋に隔離してもらい、部屋を掃除機などで十分掃除してもらうようにしましょう。また、事前に抗アレルギー薬や気管支拡張薬を内服してから行くことで、アレルギー症状を和らげることができます。
ペットはお子さんの情緒の安定によいと言われていますが、一度飼い始めると手放すのは難しいため、特にアレルギー体質があるお子さんのご家庭でペットを飼い始める場合には、事前にその動物と触れあったり、アレルギー検査を受けるなどして、動物アレルギーがないかを十分確かめるようにしましょう。
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医