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『もしかしてアレルギー?』
~食物アレルギーの基礎知識~
まず食物アレルギーとは…
本来は体にとって無害な食べ物を”異物”と過剰に認識してしまい、免疫のシステムが異常反応し体に有害な症状が現れることを食物アレルギーといいます。
どんな食物にアレルギーが出やすいのかというと
下の表のように1番多いのが鶏卵、2番目が木の実類、3番目が牛乳
4番目が小麦となっています。
令和6年9月 消費者庁
食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業より抜粋
※前回の調査まで原因食物の上位3品目は鶏卵・牛乳・木の実類でしたが、
今回の調査では木の実類の割合が増加し、第2位に入れ替わっています。
さらに年齢別に細かくみてみると下のような図になります。
2歳までは鶏卵が1位ですが、3歳過ぎから割合が減ってきています。
【食物アレルギーの症状について】
食物アレルギーの症状は皮膚、呼吸器、消化器などさまざまな臓器にあらわれます。
およそ90%に皮膚症状、30%に呼吸器症状や粘膜症状が認められます。
皮膚の症状 :かゆみ、じんましん、赤み
目の症状 :充血、かゆみ、腫れ
口、喉の症状:口、のどの違和感、腫れ
鼻の症状 :くしゃみ、鼻水、鼻づまり
呼吸器の症状:咳、呼吸困難、ぜーぜー
消化器の症状:腹痛、吐き気、嘔吐、下痢
循環器の症状:脈が不規則、チアノーゼ、血圧低下、四肢冷感
神経の症状 :頭痛、活気の低下、眠気、意識障害、失禁
このような症状が現れることがあります。
次にアレルギー反応の重症度についてみていきましょう。
※食物アレルギー診療ガイドライン2021 ダイジェスト版より抜粋
①軽症:呼吸が楽な体位で経過観察します。
②中等症:救急車を考慮しながら医療機関を受診しましょう。
緊急薬が医師から処方されている場合はすぐに飲みましょう。
③重症:重症分類のうちのどれかひとつでも当てはまる症状があれば救急車を要請しましょう。
【食物アレルギーかなと思い受診する際は】
①何を食べた?初めて食べた食材?
②食べた量
③食べてから症状出現までの時間
④どんな症状?→皮膚に湿疹がでた場合はどこにどのくらい出たか。
蕁麻疹などが出ているときは受診時には消えてしまっていることもあるので写真をとっておいていただけると分かりやすいです。
をお伝えいただけると医師も状況を把握しやすいです。
また、受診の際に皮膚の症状などや摂取した食品のパッケージなどの写真があると、診察がよりスムーズになるかもしれません。
当院では、アレルギー専門外来や、看護師外来での離乳食の相談など、お話を伺います!
なにか心配なことや気になることがあれば、いつでもご相談ください。
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医