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10月にはいって急に秋らしくなり、朝夕は肌寒いほどです。それに伴い、鼻水、咳で受診される患者さんが増えています。皆さんもご存じのとおり、風邪には特効薬がないので、(溶連菌など例外はありますが)たいていは痰や鼻水を出しやすくし、鼻づまりを和らげるためのおくすりを処方します。鼻水が多くて息苦しそうな子どもをみていると、少しでもすっきり楽にしてあげたいと思いますよね。
今日は小さな子どもの鼻吸引について書いてみようと思います。受診時に吸引しても効果は一時的ですので、親御さんが自宅で吸引器を使って吸引してあげるのが効果的です。シンプルにチューブで吸引するタイプもあれば、電動でハンディタイプや、据え置き型のものもしっかり吸えておすすめです。お風呂あがりなどは鼻水もやわらかくなり吸いやすいので、是非やってみてください。
そして、1歳を過ぎたら少しずつ鼻をかむ練習もはじめてみましょう。鼻水を拭いてあげるときに「おはな、フ~ンしてみよう」などと声がけしながら、片側の鼻腔を押さえてあげてください。うまく出たときにはぜひ一緒に喜んであげてください。個人差はあると思いますが、1歳半ぐらいで(きれいに鼻をかみきれているとは思えませんが)鼻から息を上手に出せる子もいます。
もう少し年が大きくなったら、「ティッシュロケット」での練習も面白いと思いますhttps://www.sukusuku.com/contents/61080。「乳児・鼻をかむ・練習」で検索すると色々出てきますので、参考にしてみてください。あくまでもゲーム感覚で楽しく!がポイントです。
強くかむと耳に負担がかかってしまうので、小刻みに優しくかむように教えてあげてください。
それから、しょっちゅう鼻をふいていると、鼻の下の皮膚が乾燥、赤くなって痛くなってしまいます。保湿ティッシュを使ったり、あらかじめ鼻から唇のあたりをワセリンで保護しておくとよいでしょう。肌が真っ赤になりザラザラしてくるようなら、塗り薬が必要ですので、遠慮なく受診してくださいね。
咳に対してはうがい、こまめな水分摂取(水、お茶、ミルク、母乳など)が有効です。これからの季節は加湿器を使用し室内の湿度を保つ(60~70%)ことも助けになるでしょう。痰がからんだ咳は、鼻水が喉へ落ち込んでいるからです。寝る前にしっかり鼻をかむ、あるいは鼻吸引をすると寝付きがよくなると思います。咳で眠れない・・息苦しそう、というときは喘息や気管支炎、肺炎を引き起こしている可能性もあるので、早めに受診してください。
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医