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8月に梅雨があけてからジメジメとした厳しい暑さが続いていますね。
消防庁の発表によると、神奈川県において令和2年8月10日〜16日の間に熱中症で救急搬送された方の人数は920名で、昨年の同時期(365名)に比べて多数となりました。
熱中症とは、高温多湿な環境に、身体が適応できない(身体がもつ体温を調節する機能を超えてしまう)ために生じる様々な症状の総称です。
乳幼児は成人と比べて、高温多湿下で体温が上昇しやすく、また体温調節機能が未熟なために熱中症になりやすいと言われています。
また今年は梅雨が長かったことに加えて、コロナ自粛により身体が暑さに慣れる時間が短かったことも熱中症の誘因となっています。
熱中症の症状としては、
Ⅰ度:めまい、筋肉痛、こむら返り
Ⅱ度:頭痛、吐き気・嘔吐、倦怠感
重症(Ⅲ度)になると、意識障害やけいれん、運動障害(真っ直ぐに歩けないなど)
などがみられます。
熱中症が疑われた場合、現場でできる応急処置としては、①涼しい場所へ避難、②服をゆるめて(脱がして)、身体を冷やす、③水分・塩分を補給する、が挙げられます。
医療機関を受診する目安は、意識障害やけいれんを呈していれば救急車で速やかに医療機関を受診、頭痛・嘔吐がひどい場合も早めに受診を検討しましょう。その他の軽い症状の場合、上に挙げた応急処置(身体の冷却や水分・塩分補給)を行なっても症状が改善しなければ医療機関を受診してください。
まだしばらく暑い日が続きそうです。熱中症予防のために、強い日差しを避ける、気温湿度を気にかけて室内にいる時もクーラーを適宜使う、適度な塩分とともにこまめに水分を摂る、などを心がけてください。
参考:環境省 熱中症環境保健マニュアル2018
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医