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このブログがアップされる頃には梅雨もあけているでしょうか?
今年は長い休校の影響で夏休みも短く、外出もままならず・・・そんな中、心身の調子を崩している子どもたちが増えているように感じます。
今日は起立性調節障害 (orthostatic dysregulation:OD)のおはなしです。たちくらみ、失神、朝起きられない、だるい、動悸、頭痛、腹痛などが代表的な症状です。学校に行きたくないわけではないのに遅刻や欠席が増えてしまうこともあります。不登校が長期化すると将来の生活にも大きな影響を及ぼしかねません。親御さんも怠けてはいけないと叱ったほうがよいのか、ゆっくり休ませたほうがよいのか対応に困ってしまうのではないかと思います。
ODは循環器系や自律神経系の調節が十分に働かないことにより引き起こされる症状で、あくまでも「体の病気」です。しかし、「OD=うつ、不登校」との誤った認識、心理社会的、生活習慣の問題と誤解され、「心の病気」として扱われることも多いように思います。実際には心(情動)は自律神経系に作用し、立ちくらみなどの症状も悪化したり改善したりしますので、「心」と「体」は密接に関わっています。
当院のOD外来では、同様の症状を引き起こす病気(心臓病や血液の異常など)が隠れていないか、診察と検査をまず行います。その上で、状況にあわせて治療をすすめていきます。ひとりひとりの状況を丁寧に把握し、ODとうまく付き合っていくための、その子にとってベストのサポートを提案していきたいと考えています。「特効薬があって症状が劇的に改善する」という類いの病態ではありませんが、症状を子どもさん自身(もちろん親御さんや学校の先生方にも)に理解していただき、うまく付き合う方法が見つけられれば、自信をもって日常を過ごせるようになるのでは思います。子どもさんにとって今しかない学校生活、その時間を少しでも快適に送れるように、お手伝いができれば嬉しいです。
他院で既にカウンセリングを受けているけれど、心臓などの精査をうけたことがないので検査のみ希望、という場合も大丈夫です。
まずはお気軽にご相談にいらしてください。
ミューザ川崎こどもクリニックプラス 044-542-8868
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医