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最近少しずつ日が長くなり、梅の花が咲き始め、春の訪れを感じつつあります。暖かくなると共に、スギ花粉が飛び始め、花粉症のある方にとっては辛い季節がやってきます。スギ花粉は2月上旬~4月頃に飛散し、晴れて気温が高い日、風が強い日、雨上がりの翌日に特に多く飛びます。
花粉症は数年~数十年かけて花粉を毎年繰り返し浴びることで発症し、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が起こります。スギ花粉症は小学生~成人に多いですが、最近は低年齢化していて、早いと年少さんくらいで発症する子もいます。花粉症は一旦発症すると自然に治ることは稀で、毎年症状が起こります。まだ花粉症を発症していないお子さんは、花粉をできるだけ避けることで発症を遅らせることが重要です。
花粉症の日常対策としては、➀マスクやめがねを装着する、②花粉が付きにくい素材の服を着る、③洗濯物や布団の外干しは控える、などを心がけ、花粉への暴露を防ぎましょう。
花粉症の症状を緩和する治療としては、アレルギー症状を抑える内服薬や目薬、ステロイド点鼻薬があります。花粉が飛び始めてすぐの症状の軽い時期から薬を始めることで、そのシーズンの花粉症症状を抑えられることが分かっています。我慢せずに早めの受診を心がけましょう。
また、毎年スギ花粉症が辛いという方に、根本的にスギ花粉症の体質を改善する治療として、アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法;シダキュア)があります。毎日スギの成分を含むお薬を摂取することで、少しずつ体をスギに慣らしていき、アレルギー症状が起こらないようにするという治療です。当院では5歳以上のお子さんから成人の方まで(親子一緒にも!)治療を行っています。スギ花粉が飛んでいる時期は副反応が出やすいため、概ね6月~12月に免疫療法を開始し、3~5年間治療を継続します。非常に効果を実感される患者さんが多いですが、現在シダキュアが品薄のため、ご希望の患者さんには順番にご案内しています。
花粉症の検査(指先の簡易検査/血液検査)や治療薬の処方を希望される方は是非ご相談にいらして下さい。
*参考資料;
「花粉症対策 スギ花粉症について日常生活でできること」環境省、厚生労働省
https://www.env.go.jp/content/000194676.pdf
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医