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これからのシーズン、秋冬にかけて気になってくるのが、インフルエンザの流行です。
「今年のインフルエンザはいつ頃流行するの?」
「ワクチンはいつ打つのがベスト?」
など、お悩みの保護者の方も多いのではないでしょうか。
今回はインフルエンザの流行予想とワクチンについて解説します。
今シーズンのインフルエンザ流行傾向
近年、インフルエンザの流行パターンには大きな変化が見られています。コロナ禍以降、人々の集団免疫の状況が変化したことや、海外との往来が活発になったことなどから、夏場でも一定の流行が続いたり、流行のスタートが大幅に前倒しになったりする傾向が強まっています。
通常、インフルエンザの流行は12月下旬~1月頃から本格化しますが、昨年は10月に流行があり、今年はすでに8月から流行が始まり、学級閉鎖や集団感染が報告されています。
また、A型、B型の複数の株が時期をずらして次々と流行する可能性があり、「秋から冬にかけて長期間にわたり警戒が必要なシーズン」になると予想されます。
なぜインフルエンザワクチンの接種が必要なの?
「ワクチンを打ってもインフルエンザにかかることがあるんでしょ?」という声をよく耳にします。確かに、ワクチンは感染を100%防ぐものではありません。
しかし、インフルエンザワクチンを接種する最大の目的は「重症化(脳炎や肺炎)を防ぐこと」です。特に乳幼児や小さなお子さんがインフルエンザにかかると、急速に高熱がでたり、熱性けいれんを引き起こしたり、最悪の場合は「インフルエンザ脳症」などの重篤な合併症につながることがあります。
ワクチンを事前に接種しておくことで、インフルエンザに万が一かかっても、重症化するリスクを大幅に下げることができます。また、ご家族やおじいちゃん、おばあちゃんへ感染を広げないためにも、ご家族を守る予防策としてワクチン接種はとても有効です。
いつ頃接種するのがよい?
インフルエンザワクチンには、注射タイプの「不活化ワクチン」、経鼻噴霧タイプの「生ワクチン」があります。どちらも、効果が出るまでに約2週間かかります。
今シーズンはすでに一部の地域で流行が始まっており、11月中旬までに接種を完了することをお勧めしています。
他のワクチンと一緒に接種できる?
他のワクチン(不活化ワクチン、生ワクチン問わず)と安全に同時接種することができます。
また、接種間隔について気にする必要もありません。
まとめ
インフルエンザ対策は、「手洗い、うがい、室内の保湿」などの基本的な感染対策と、「早めのワクチン接種」が有効です。
最後に、注射タイプの不活化ワクチンと経鼻噴霧タイプの生ワクチンの違いを以下の表にまとめました。
| 不活化ワクチン | 経鼻生ワクチン | |
| 接種方法 | 皮下注射 | 左右の鼻腔内にスプレー噴霧 |
| 対象年齢 | 6か月以上 | 2歳~18歳 |
| 接種回数 | 13歳以上:1回
13歳未満:2回 |
年齢問わず1回 |
| 作用・特徴 | ・病原性をなくしたウイルス成分を使用
・全身に抗体を作り重症化を防ぐ |
・弱毒化したウイルスを使用
・鼻粘膜(ウイルスの侵入経路)に直接免疫を作るため、高い予防効果が期待できる |
| 効果の持続期間 | 5~6か月 | 約1年 |
| 主なメリット | ・歴史が長く安全性が確立している
・生後6か月から接種可能 |
・注射の痛みがない
・1回の通院で完了する ・持続期間が長く、鼻粘膜での防御効果が高い |
| デメリット・副反応 | ・注射の痛みがある
・接種部位の腫れ、発赤、痛み ・13歳未満は2回接種が必要 |
・鼻みず、鼻づまり、咳、微熱など感冒症状がでることがある
・費用が注射ワクチンに比べ高価 |
| 接種できない方 | 過去に注射インフルエンザワクチンでアナフィラキシーを起こした方 | ・重度の喘息発作を起こしている方
・免疫不全の方、免疫抑制剤を使用中の方 ・ゼラチンアレルギーのある方 ・妊娠中の方 |
接種をご検討する際の参考にしてください。
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会 小児科専門医、日本小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医