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風邪やインフルエンザなどの感染症が流行する冬。今シーズンはそれに加えて、新型コロナウイルスの心配もあります。赤ちゃんが、冬を元気に乗りきるための心がまえは?
まず、小児における新型コロナ感染に関して、少しずつ解明されてきています。
小児例は同居家族や園・学校を発端者とした濃厚接触者スクリーニングで発見される場合が多く、小児を発端者としてのクラスター発生の報告はほとんどありません。
さらに、子どもの感染は極めて少なく、重症化もまれであることが分かってきています。新型コロナウイルス感染症にかかった小児例のほとんどが家族内感染であったということが分かっています。これらの報告からも、大人がウイルスを家に持ち込まないということが最も重要かと思います。
そして、心配しすぎずに、できる予防を行いながら、心身ともに健康な生活が送れる方に重きを置くと良いかもしれません。
今年は冬も、以下のような普段通りの感染予防対策=コロナ対策といえる部分も多いと思います。
こどもの体調・様子に敏感になる
こども、特に赤ちゃんは体調の悪さを言葉で伝えられません。ママ・パパの「いつもと様子が違う…」という感覚が重要です。
顔色・飲む量・食べる量・うんち&おしっこの状態などを、毎日お世話のタイミングごとに(起床/授乳・離乳食/おむつ替え/おふろ/就寝など)確認することを習慣にしましょう。
予防接種や乳児健診はきちんと受け、いつも違う様子があるなら受診を
新型コロナウイルス感染症の感染を恐れ、予防接種や乳児健診を控えるのは NG です。予防接種や乳児健診は“不要不急”ではありません。スケジュールがずれたときは、まずかかりつけ医に相談しましょう。また、赤ちゃんは症状や痛みを訴えられないため、急激に体調が変化することもあります。発熱が続く・ぐったりしている・いつもと様子が違うと感じる場合は、かかりつけ医に相談してください。
大人も感染対策をしっかりと。帰宅後はウイルスを持ち込まないように注意
さまざまな感染症&新型コロナウイルス感染症予防として、いちばん重要なことは手洗いです。外出時のマスク着用も必須。帰宅したら、まず大人がしっかり手洗い&うがいを。
まだ手洗いができない赤ちゃんは、ぬれタオルなどで手をふいてあげましょう。
ウイルスを生存させにくい室内環境を整える
暖房器具や加湿グッズを使って、室温 20~23 度、湿度 50~60 度をキープしましょう。
室温はもちろん、湿度も大切。湿度を上げることでウイルスが生存させにくい環境を整えましょう。
ミューザ川崎こどもクリニック 小児科
医療法人社団 育心会 理事長
三井俊賢
慶応義塾大学病院 小児科、大和市立病院 小児科、埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科、横浜市立市民病院 小児科、東京都立清瀬小児病院 小児循環器科。
日本小児科学会(小児科専門医)、小児循環器学会、日本外来小児科学会
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
医学博士、小児科専門医、小児科指導医